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【考察】オンライン教育の現状と新型コロナウイルス収束後の未来

CHINA NEWS
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新型コロナウイルスにより全国で開校が延期されたことで、オンライン教育のマーケット需要が爆発的に伸びました。
「企査査」によると、インターネットを介した教育企業数は感染発覚後に4,238社増加。
3月5日時点で、約23万社が関連事業を行っていると言われています。

中国のオンライン教育企業

しかし、現実的な疑問が浮かび上がります。
ゼロから立ち上げた企業にしろ、既存のプラットフォームにしろ、短期間で質の良い教育サービスを行うことができるのか
これは簡単なことではありません。

例えば、
・教師の教育
・教育基盤の確立
・教材の確保
など様々な課題を挙げればキリがないでしょう。

果たして、参入が止まらない教育現場はどうなっていくのか。
ここでは教育サービス向上を目指す一つの会社を例に、問題解決の術をメモっていきます。

自習のイメージ

「爱乐奇」(Aileqi)は5~12歳を対象に英語教育を行っている中堅企業。
主な事業内容は、教育機関や学校への教材、指導カリキュラム、考課測定及び運営ノウハウの提供とコンサルティングです。

登録者数は約1,500万人、年間の有料ユーザーは100万人を超えており、2,000以上の機関と全日制の学校へ教育サービスを行っています。

創業者兼CEOの潘鹏凯(Pan PengKai)氏は、
「顧客の半分はコロナウイルス発覚後に加入している」
と述べ、大部分が初めてオンラインでの教育を利用するとのこと。

またユーザーのニーズは共有されているとし、
・オンライン教育への速やかな転換
・決して手抜きをしない
を軸に課題へ取り組んでいます。

ただし、現場教育の利点も忘れてはいけません。
・教室内の生徒のコントロール
・一人ひとりに向き合った指導
・集団行動による学習への雰囲気作り
これらはオンラインで実行することは難しいでしょう。

個別指導のイメージ

さらにデジタル・テクノロジーに不慣れな教師の場合、オンラインで「大雑把」な指導をし兼ねません。
例えば、学校の投影機用に準備した資料をそのままオンライン授業で使用する教師がしますが、パソコン画面に映し出される文字は小さく、カメラの向こうの生徒には不向きです。

「爱乐奇」は、

オンライン教育の経験が乏しい教師を教育し、指導力を高めること

が最大の解決方法だとして、これに対して様々なアクションを行っています。

「爱乐奇」が取り組む4つの課題

①通信速度の保証
今年2月、アマゾンの「AWS」(Amazon Web Service)や企業向けテレビ会議ソフト「Zoom」を活用・応用した「クラウド・エスコート」(中国語:云护航)のサービスを開始しました。

これにより数十人が同時にオンライン授業を受けられる他、ドキュメント、画像、動画、音声を遅延なく届けることが可能になっています。

②教師へのトレーニング
学校と同じ授業スタイルは、オンライン上では必ずしも適切とは言えません。
生徒を「釘付け」にした一方的なラジオトークでは、生徒の学力は伸び辛くなります。

教育の専門かつ5年以上の研修実績を持つ「爱乐奇」は、この分野で一歩リード。
トレーニングプログラムを受けた教師の授業は、学校現場に比べて、相互コミュニケーションにより重きを置くことになるでしょう。

トレーニングバナー

③運営サポート
オンライン教育の場合、
【授業前】
教材作り、授業プラン、リハーサル、その他準備
【授業後】
出席率、カリキュラム進捗、補習、レポート、徴収管理
などに多くの時間を奪われます。

たく
たく

慣れない授業運営は教育の品質低下にも繋がりますね。

「爱乐奇」には運営をスムーズに行うノウハウが蓄積されています。
教師の負担を軽減させ、運営全体がスムーズに行くよう継続した支援に取り組んでいます。

その一つがAIを活用したハイライト動画。
40分の授業を自動的に2分程度の動画に編集し、直ぐに配信することを可能にしました。
生徒の復習にも役立つ画期的なシステムだと思います。

④教員不足への対応
一部の教育機関では、教師や設備が足りていないところが少なくありません。
彼らに対して「爱乐奇」は外部講師によるパッケージ授業を提供、延べ3,000人がオンラインで活躍しています。

オンライン授業のイメージ

たく
たく

では、もし新型コロナウイルスが収束したらどうなるか?
生徒は学校へ戻り、オンライン教育は不要になるのでは?

これに対して、潘氏は自信をもってこう答えます。

「それはないでしょう。
   オンライン教育の有効性は既に実証済みで、今後も活用され続けていきます。
   むしろ効率的な学習方法を確立したことで、例えば、今までは週末のみ運営していた塾や教育機関は、平日の時間もサービスを提供することができます。
   教育現場に大きな変化が訪れるでしょう」

ITの発展に伴い情報が民主化され、場所や時間に捕らわれず、主体的に学習を行えるようになりました。
教育プラットフォームは一企業の力に頼るものではなく、国を挙げて構築していく必要があると思います。

この領域では、中国は日本より遥か先に進んでいます。
環境への柔軟な対応とスピード感は無視してはいけません。

ボクたちの生活を一変させたインターネットの本質から、新しい学び方の形が見えてくると感じました。

※本記事は下記サイトを元に構成・翻訳しています。

■参考サイト(中国語)
疫情结束后,在线教育平台仍然会得到重用

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