中国では今や空前のカフェブーム。
CoCo都可や喜茶(HEYTEA)を筆頭に、ユニークなドリンクを提供するチェーン店が急増しています。
そんな市場で最も勢いがあるのが「奈雪的茶」(奈雪の茶、NAYUKI)です。
日本風をコンセプトにしたティーブランドの専門店で、ロゴや店名も「奈雪の茶」と日本らしさたっぷり。
今年7月には大阪・心斎橋にて日本1号店をオープンしました。
本記事では中国発のオリジナルカフェ「奈雪の茶」の展開状況やメニュー&特徴をメモっていきます。
中国発の日本風カフェ「奈雪の茶」とは
2015年12月に広東省深圳市で創業されたティーブランド。
お茶の特性を活かしたドリンクと、それに合うスイーツ(パン、ケーキなど)の2大柱が「奈雪の茶」の最大のウリです。
こんなキャッチフレーズで20~35歳の女性層に支持される商品を開発・提供しています。
また日本の強みである四季に適したブランディングにも力を入れていて、
夏=花
秋=月
冬=雪
のテーマで内装やデザインが変化する店舗もありますね。
落ち着いた空間の中で、美味しい中国茶とスイーツを堪能しながら、至福の刻を過ごすのがトレンドなのでしょう。
国内の店舗数は?
気になるチェーン展開状況ですが、「奈雪の茶」の公式サイトに2020年2月時点で349店を出店していると記載されています。
ちなみに店舗リストにて確認すると、
広州:19店
武漢:16店
上海:14店
北京:14店
西安:14店
全国:236店
更新を怠っているようですが……1都市集中型ではなく、各地に満遍なく進出するスタイルをとっているようです。
なお、「奈雪の茶」は全て直営店で、現在のところフランチャイズ展開はしていません。
本部が直接運営しているために、店舗を管理しやすく、全国50以上の都市で営業できているのかなと思います。
この規模は中国企業のカフェチェーンの中でもトップクラス。
冒頭のCoCo都可は1997年、HEYTEAは2012年であることを考えると、「奈雪の茶」の成長っぷりのハンパなさは分かるでしょう。
「奈雪の茶」のメニュー&特徴
都市や地域、時期によってラインナップは変動します。
ここでは「奈雪の茶」の本拠地・深圳の店舗を例に挙げてリストアップします。
①ドリンク
フルーツティー
メニュー | 商品名 | 価格 |
霸气柠檬 | シュプリームレモン | 17元(265円) |
霸气西游 | シュプリームグレープフルーツ | 23元(359円) |
霸气橙子 | シュプリームオレンジ | 25元(390円) |
霸气芝士葡萄 | シュプリームチーズグレープ | 28元(437円) |
霸气芝士水蜜桃 | シュプリームチーズピーチ | 29元(452円) |
霸气芝士芒果 | シュプリームチーズマンゴー | 29元(452円) |
霸气芝士草莓 | シュプリームチーズストロベリー | 29元(452円) |
スパークリング&ミルクティー
メニュー | 商品名 | 価格 |
噗呲柠檬气泡茶 | レモネードスパークリングティー | 18元(281円) |
噗呲西柚气泡茶 | グレープフルーツスパークリングティー | 23元(359円) |
噗呲水蜜桃气泡茶 | ピーチスパークリングティー | 29元(452円) |
青心乌龙 | グリーンウーロン茶 | 22元(343円) |
冻顶乌龙 | ドンディンウーロン茶 | 22元(343円) |
奈雪清欢乌龙宝藏茶 | 奈雪ウーロンミルクティー | 19元(296円) |
黑糖宝藏茶 | 黒糖ミルクティー | 21元(328円) |
金色山脉宝藏茶 | ゴールデンマウンテンミルクティー | 25元(390円) |
浓郁豆乳宝藏茶 | 豆乳ラテ | 26元(406円) |
コーヒー&スイーツ
メニュー | 商品名 | 価格 |
大咖柠檬 | レモンコーヒー | 19元(296円) |
芝士金观音 | チーズ観音ティー | 19元(296円) |
芝士茉莉初雪 | チーズジャスミンティー | 21元(328円) |
芝士奈雪初露 | チーズ奈雪ティー | 21元(328円) |
霸气冰淇淋绿宝石瓜 | シュプリームメロンサンデー | 28元(437円) |
霸气冰淇凌草莓 | シュプリームストロベリーアイスクリーム | 30元(468円) |
霸气冰淇淋芒果 | シュプリームマンゴーアイスクリーム | 30元(468円) |
②パン&ベーカリー
メニュー | 商品名 | 価格 |
北海道云朵吐司 | 北海道ブレッド | 22元(343円) |
培根面包 | ベーコンパン | 14元(218円) |
南瓜嘟嘟 | カボチャパン | 16元(250円) |
芝士金凤梨 | チーズパイナップルパン | 18元(281円) |
一颗大榴莲 | ジャンボドリアン | 29元(452円) |
奥利奥魔法棒 | オレオマジックパン | 18元(281円) |
蜜蜜芝士火龙果 | ハニーチーズドラゴンフルーツ | 20元(312円) |
梅菜肉肉 | 梅干菜ミート | 15元(234円) |
③特徴
では、現地の状況を軽くお伝えしましょう。
大型ショッピングモールの外側に設営された「奈雪の茶」花园城店。
真っ白なが外観からは清潔感が漂ってきます。
上部の大きなロゴも印象的でした。
午後4時過ぎ、オープンテラスは半分ほどが人で埋まって、みんな会話を愉しんでいます。
小腹を空かせた若者やファミリー層の出入が途切れることはありません。
中に入ってみましょう。
まず入口すぐのところにショーケースが設置されていました。
見た目がオシャレな甘い系のベーカリーが多く、食欲をそそります。
北海道風味の食パンが一押しなのでしょうか。
店内のカウンター付近は商品を待つお客さん&配達員で常にごった返し。
HEYTEAなどと同様、QRコードを通じてスマホ注文できるので、オーダーのために並ぶ必要はありません。
が、出来上がるまでの待ち時間は少々かかりましたね。
個人的に砂糖を控えていたため……ボクは「ドンディンウーロン茶」と「梅干菜ミート」を頂きました。
梅干菜ミートは数少ない調理パン的な感じで、甘さ控えめで、濃いめの味。
写真の大きさの通り、結構お腹が一杯になるくらいボリューミーでした。
一口食べるたびに甘じょっぱさが残るものの、ドンディンウーロン茶を飲めばと口の中を爽やかにリフレッシュさせてくれます。
メインのスイーツではありませんでしたが……中国茶とベーカリーの相性は抜群だと感じました。
ともあれ、店名やロゴのデザインから、「奈雪の茶」を日本ブランドと勘違いする人も多いかもしれませんね。
中国の都市に行くと、ほぼ必ずショッピングモールに足を運ぶのですが、オープン準備中の「奈雪の茶」もよく目にしましたね。
大体は地下1階のフードコートやスーパー付近にあって、買い物疲れを癒せそうな場所を確保しているようです。
テイクアウトよりも、店内外で落ち着いて飲食を愉しみたい層向けに、今後も展開していくのでしょう。
心地良い「和」の空間を演出する「奈雪の茶」は、海外でも受け入れられやすいと思いますね。